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甲斐駒ケ岳からのひとこと

 

 

 〜大工が現場で「にかわ」を湯煎する理由。温度管理が生む一生モノの強度〜

ShozenDesign(ショーゼンデザイン)の現場には、新築特有のツンとした刺激臭がありません。それは、私たちが目に見える場所から、隠れてしまう接着剤に至るまで、徹底的に化学物質を排除しているからです。

無添加住宅が誇る接着の要は2つ。工場で集成材を形作るための「米のり」と、現場で私たち大工が床板(フローリング)などを貼る際に使用する「にかわ(膠)」です。

今回は、代表であり大工の私、田中が、なぜ現代の便利なボンドを使わず、あえて手間のかかる天然の接着剤にこだわるのか。そして、現場での「湯煎」という一手間が、いかに家の質を高めるかについてお話しします。


1. 「米のり」は集成材の命。300年持たせる構造の秘密

まず、家を支える「骨組み」について。一般的な集成材は化学物質たっぷりの合成樹脂で固められていますが、無添加住宅の集成材は「米のり」で接着されています。

お寺の知恵を、現代の構造へ

米のりは乾燥するとカチカチに固まり、木材の細胞と一体化します。驚くべきことに、その強度は300年以上保たれることが歴史的に証明されています。 「ボンドで無理やり固めた木」ではなく「お米の力で繋がった木」。 この米のり集成材を柱や梁に使うことで、私たちは数世代にわたって住み継げる、文字通り「無添加な構造」を実現しています。

2. 現場の主役は「にかわ」。大工が60℃の湯煎にかける理由

一方で、私たち大工が現場で床材や建具を固定するために使うのが、動物のコラーゲンから作られる「にかわ(膠)」です。

温度が命。60℃で呼び覚ます接着力

にかわは、チューブに入った状態で現場に届きます。これをそのまま使うことはできません。私たちは現場で「60℃の熱めのお湯」にかけ、じっくりと湯煎して溶かしてから使用します。

なぜ、そこまで手間をかけるのか。それは、にかわが「温度」によってその性能を劇的に変えるからです。 熱を加えて溶けたにかわは、木材の微細な隙間へさらさらと浸透していきます。そして温度が下がり、乾燥する過程で、木材と強固に結びつきます。この「浸透して固まる」というプロセスが、合成ボンドには真似できない「剥がれない接着」を生むのです。

特に北杜市の冬の現場では、温度管理が非常に繊細です。にかわの状態を常にベストに保ちながら施工する。この大工の指先の感覚こそが、100年持つ家のディテールを作ります。

3. 「呼吸する家」を接着剤で塞がない

私たちが「米のり」や「にかわ」にこだわる最大の理由は、それらが木と同じ有機物であり、「木と一緒に呼吸をする」からです。

化学物質の「膜」を作らない

一般的な合成ボンドは、固まるとプラスチックのような硬い膜を作り、木の呼吸を止めてしまいます。しかし、天然の接着剤は違います。木が湿気を吸ったり吐いたりする動きを邪魔せず、柔軟に馴染み続けます。 この「接着剤まで天然」という徹底したこだわりが、漆喰の壁や無垢の床と相まって、北杜市の清らかな空気をそのまま室内に取り込んだような、清々しい住環境を作り出すのです。

4. 代表・田中が「現場の温度感」をLINEで届ける理由

お施主様にとって、床の下ののりは、最も「見えない」部分です。だからこそ、私は毎日のLINE報告で、その施工の様子を大切にお伝えしています。

「今日は床貼りの工程です。にかわをしっかりと湯煎し、最適な状態で施工しています」 「現場は今日もお米の集成材と、にかわのほのかな香りがしていますよ。安心してお越しください」

自分の家がどんな素材で、どんな温度で、どんな風に丁寧に作られているのか。それを写真と言葉で知っていただくことで、完成した家に対する安心感はより深いものになると信じています。

5. 結論:目に見えない場所にこそ、職人の誠実さを

「接着剤なんて、どれを使っても見た目は変わらない」 そうかもしれません。でも、20年後、30年後、そしてその先の代になったとき、その差は「空気の質」と「家の寿命」として残酷なほど明確に現れます。

集成材には「米のり」、現場の施工には「にかわ」。 この使い分けこそが、ShozenDesignが提供する「一生、安心して深呼吸できる家」の根拠です。

化学物質に頼らない、本物の家づくり。その温度と空気を、私たちの現場でぜひ確かめてみてください。


「にかわ」でつくる現場の空気を、体験してみませんか?

写真や文章では伝えきれない、現場の空気の清々しさ。 ShozenDesignでは、大工が実際に「にかわ」を湯煎し、丁寧に施工している様子を見学できる「現場体験会」を随時開催しています。

▼ LINE公式アカウントで「現場の空気体験」情報をチェック! ▶ LINE公式アカウント:https://lin.ee/vl67O2l

ShozenDesignのLINE公式アカウントでは、代表・田中が現場で「にかわ」を扱う様子や、米のり集成材の強度の秘密について定期的にお届けしています。 「アレルギーがあるけれど、天然の接着剤なら安心?」「メンテナンスはどうするの?」といったご質問も、チャットから代表へ直接お送りいただけます。 目に見えない場所まで、一切の妥協なし。ShozenDesignと一緒に、家族を守る家を。